下間二之間の襖八面に描かれた「唐子遊図」。他人の顔にいたずら書きする子、手に墨を付け手形を捺す子、立ったまま絵筆を走らせる子などやんちゃな唐子二十三人と、唐子と同じように戯れ合う仔犬九匹、そして巧みに描かれた、天井から壁伝いに降りてくる一匹の鼠。今にも襖から唐子たちの賑やかな声が聞こえてくるような微笑ましい空間が拡がります。

下間二之間

串本応挙芦雪館 下間二之間:長沢芦雪筆、紙本淡彩「唐子遊図」襖 8面

長沢芦雪筆:紙本淡彩「唐子遊図」襖8面(重要文化財)
右四面:各179.3×91.5cm 左四面:各183.5×115.5cm/天明6年(1786)

本堂下間二之間の襖絵で、天明6年(1786)初春、滞在中の作。
琴、囲碁、書、画は中国で君子のたしなみとされ、古くからの画題でもあった。その画題を転用して寺子屋の騒がし情景とし、天井から下る鼠や筆洗いの水をのみ箒に戯れる子犬まで描くところには、芦雪の豊かな人間性があふれている。
長沢芦雪筆:紙本淡彩「唐子遊図」 他人の顔にいたずら書きする子、手に墨を付け手形を捺す子などが生き生きと描かれている。

  • 長沢芦雪筆:紙本淡彩「唐子遊図」
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※写真をクリックすると、デジタル再製画ではなく原画の拡大図が御覧頂けます。

長沢芦雪筆:紙本淡彩「唐子遊図」 それぞれ琴、囲碁、画に励む子たち。
左襖、最後は子犬と一体となり、じゃれ合いながら画面の向こうに消えて行く様子が描かれている。

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